
書籍紹介
本書『宇宙生活10年目の未来人にインタビューしてみた。』は、生成AIに宇宙開発の情報を学習させ、“2050年の未来人”を演じさせるという手法で構成された、新感覚の宇宙ビジネス入門書です。宇宙ビジネスの実践コミュニティ「ABLab」内のプロジェクトにて、脚本家と宇宙分野の専門家らのコラボレーションによって制作されました。
本書に登場するのは、コテコテの関西弁を操る月面起業家、気難しい火星生物学者、そして宇宙生まれのティーン世代など、個性豊かな“未来の住人”たち。彼らへの仮想インタビューを通じて、暮らし・ビジネス・法制度・文化など、未来社会の息遣いが感じられます。
読みやすい会話形式のやり取りのなかに、宇宙技術や天文学のトピックが自然に織り込まれ、惑星科学者・寺薗淳也氏監修のミニ解説とあわせて、楽しみながら宇宙開発や宇宙ビジネスの主な動向を知ることができます。
また、将来の月面社会では人工重力施設に住める人とそうでない人の間での「重力格差」が問題になる、人工衛星を破壊する人工衛星が現れる、火星で生物が発見された場合、開発と環境保護の間で衝突が起こるなど、明るく夢のようなだけではない未来予測も語られ、世界の複雑さが垣間見えます。
現実に根ざしながらもAIならではの奔放すぎるアイデアがあふれる対話を通じて、読み終えるころには、固定観念がほぐれ、未来への発想力がより自由になるような一冊です。
書籍情報

書名:宇宙生活10年目の未来人にインタビューしてみた。
著:ABLab
監修:寺薗淳也
発売日:2025年4月18日(金)
定価:550円(本体500円+税)
仕様:四六判/オールカラー
頁数:132ページ
発行:ホリエモン出版
Amazonでご購入いただけます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0F4JX5MZD
目次
Talk1 宇宙起業家:レン・フジモト(70)
―物流で月社会を形作ったレジェンド起業家
Talk2 月面採掘事業者:アデヨミ・アデバヨ(39)
―「重力格差」にあらがう孤高の職人
Talk3 宇宙法エージェント:ガオ・インへ(29)
―月面トラブルの解決に奔走するギャル男法律家
Talk4 火星生物学者:タチアナ・サフロヴィッチ(83)
―「生命の定義」を揺るがす火星生物の謎
Talk5 宇宙文明デザイナー:エララ・バーン(45)
―美の天才が描く“火星都市設計の思想”とは?
Talk6 宇宙ネイティブ世代:ルナ・ジューン・リョウ(13)
―地球を知らない若者の価値観
解説:現代の宇宙開発当事者に聞いてみた

編集者・監修者紹介
編集

編集者・脚本家
宇城 悠人
主に宇宙技術や自然科学を扱う児童書・学習図鑑・絵本の企画・編集に携わるほか、ライターとしてWebメディアでの取材・執筆も行う。
また演劇やコントを創作する集団「不条理コントユニットMELT」では脚本を担当。科学史、宗教、伝統芸能などを題材に、重く社会的なトピックを「笑い」の構造に落とし込む作風を得意とする。代表作に、輪廻転生が事実として認められる社会を描いた『スネーク・オイル』(佐藤佐吉賞2024 優秀脚本賞)、2060年代の火星の研究所での密室サスペンス『赤砂』(若手演出家コンクール2025 優秀賞)などがある。
MELT公式HP:https://contemelt.studio.site/
MELT公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@melt9419

ABLab宇宙天気プロジェクトリーダ/軌道上技術評価エンジニア
玉置 晋
衛星運用現場の宇宙天気インタプリタ・軌道上技術評価エンジニア。宇宙天気の周知やリスク対応のために活動する「ABlab宇宙天気プロジェクト」リーダーを務め、現在博士課程生として野澤研究室で研究に取り組む。2025年度には合同会社いばらき宇宙天気研究所を設立し、宇宙天気に関わる課題解決により注力する。
監修

惑星科学者
寺薗 淳也
宇宙航空研究開発機構や会津大学などを経て、現在は自身の合同会社ムーン・アンド・プラネッツにて「月探査情報ステーション」編集長を務めるほか、ABLabをはじめとするさまざまな宇宙開発関連団体の理事や顧問を務め、月・惑星探査の普及啓発にも注力している。
書評・推薦コメント

原稿を読んだ第一印象は、単純に「面白い」でした。本書に描かれている未来の描写は、ただ荒唐無稽な想像というものではありません。一つひとつのアイデアにしっかりとしたバックグラウンドがあるので、「ああ、これはこうなるかもしれないな」と思わせるリアリティがあります。
寺園淳也(ABLab理事、惑星科学者)

この本は、「SFプロトタイピング」という、SFストーリーのドラマツルギー(物語の型)を使って未来の社会の在り方を構想し、そこから事業開発や研究開発戦略を発想・思考するメソッドに基づいて作られています。宇宙開発のような、変化や革新の激しい物事に取り組むうえで、SFプロトタイピングの考え方は必須になってくるはず。
玉置晋(いばらき宇宙天気研究所)
ABLab AI書籍出版プロジェクト
本書はABLabのAI書籍出版プロジェクトにて制作されました。本プロジェクトは、宇宙ビジネスの実践コミュニティABLabに入会することで、どなたでも活動に参加することができます。次期活動に向け、新規プロジェクトメンバーを募集中です。これを機に、ぜひ一緒に活動してみませんか?