佐々木亮の「宇宙ビジネス超入門」出版記念トークイベントを開催しました

佐々木亮の「宇宙ビジネス超入門」出版記念トークイベント

ワクワクから始める、宇宙ビジネスへの第一歩

2025年11月27日、ABLab主催により、「宇宙ビジネス超入門」の出版を記念したトークイベントを開催しました。本イベントでは、ABLab代表の伊藤真之が司会を務め、著者の佐々木亮氏と対談形式で、書籍に込めた想いや各章のポイントを深掘りしました。

約1時間にわたるセッションを通して、「宇宙ビジネスはもう一部の専門家のものではない」ということ、そのワクワク感、そして最初は小さな一歩から始めようというメッセージが共有されました。

トークセッションの内容を一部抜粋してご紹介します。

イベント概要

佐々木亮の「宇宙ビジネス超入門」出版記念トークイベント

日時  :2025年11月27日(木) 19:00〜20:00
開催方法:zoom
参加費 :無料
主催  :一般社団法人ABLab

登壇者

ゲスト:佐々木亮氏

専門は、宇宙物理学・X線天文学。独立行政法人理化学研究所、アメリカ航空宇宙局(NASA)の研究員を経て、現在、サイエンスライター、株式会社ディー・エヌ・エー AI事業の事業責任者、中央大学非常勤講師など。Podcast「佐々木亮の宇宙ばなし」を2020年から毎日配信している。旬の宇宙トピックスを親しみやすく解説する内容で注目を集め、Apple Podcast日本ランキング3位を達成。第3回JAPAN PODCAST AWARDSで、Spotifyネクストクリエイター賞受賞、UJA科学広報賞2025大賞受賞。著書に『やっぱり宇宙はすごい』(SBクリエイティブ)やAI関連の書籍などがある。

聞き手:伊藤真之

宇宙ビジネスの実践コミュニティ「ABLab」代表理事。
コミュニティを基盤とした事業創出に取り組み、これまで15社以上の法人設立や多数の宇宙業界転職者を輩出してきた。並行して、マーケティング支援やコミュニティ設計を行うファンブック株式会社の代表取締役を務め、テクノロジー分野を中心に企業の成長を後押ししている。
宇宙ビジネスとマーケティングの両分野で培った経験を活かし、業界を越えたコラボレーションの場を生み出す「宇宙ビジネス共創実践家」として活動を展開。複数の事業をパラレルに推進しながら、挑戦する人と組織を支援している。

書籍情報

「稼げる仕組み」が1時間でわかる 宇宙ビジネス超入門

著者 :佐々木 亮
出版社 ‏ : ‎ PHP研究所
発売日 ‏ : ‎ 2025/11/25
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4569860184/

【はじめに】ABLabと著者の紹介

冒頭では伊藤より、ABLabが「宇宙ビジネスに挑戦する人や企業を後押しする実践コミュニティ」であること、そして「地球上のすべての業界を宇宙産業に巻き込む」というビジョンについて紹介されました。

ABLabではこれまでに、

  • 会員発の起業法人:15社以上
  • 宇宙業界への転職者:15名以上

という実績が生まれていることも共有されました。

続いて今回のゲストである佐々木亮氏が紹介され、「今年3冊目の出版になる」という近況報告とともに、本書に込めた想いや各章のポイントについて語られました。

「情報」よりも「ワクワク」を伝えたかった

佐々木氏が本書で最も重視したのは、“ワクワクする感情”を伝えることだそうです。AIの進化によって情報そのものの価値が下がりつつある今、本書を通して「大人が本気でワクワクできる宇宙時代が来た」というメッセージを伝えたかったと語ります。

伊藤からも「知識が得られるだけでなく、宇宙ビジネスの“面白さ”が伝わる構成になっている」と読後の感想が共有されました。

編集者との議論を重ねながら、このような方向性に固まっていったそうです。

各章のポイント解説

本書の構成に沿って、各章のポイントや意図などについて深掘りしていきました。

第1章:なぜ今、宇宙ビジネスなのか

第1章では宇宙ビジネスの現状をダイジェストで解説しています。佐々木氏はこの章では「スピード感」を重視したそうです。宇宙ビジネスが急速に発展していることを伝えつつも、情報は簡潔にまとめ、読者が早く次の章に進めるよう工夫したとのことです。

伊藤は、本書の「宇宙企業で営業や採用を担当する」という見出しに触れ、単に業界動向を伝えるだけでなく、一般的な職種もまた必要とされていることが分かりやすく伝えられていると述べました。「会社である以上、売上を立てなければならない」という当たり前のことが宇宙企業にも当てはまり、そこでは汎用的なビジネスパーソンが必要とされるのです。

第2章:宇宙の「今」を知ればビジネスチャンスがわかる!

第2章では宇宙の「衣食住」に焦点を当て、宇宙での生活における課題とビジネスチャンスを紹介しています。佐々木氏はこの章で「温度感」を持たせることを意識したと説明しました。衣食住という誰もが関わる身近なテーマを通じて、宇宙ビジネスの具体的なイメージを持ってもらうことが目的だったとのことです。また、人々が持つ宇宙食や宇宙服についての固定観念と実際のギャップを示すことで「意外性」を感じてもらえるよう工夫したと語りました。

さらに、この章では天文学的な視点から宇宙の広大さと、それに比べて人間の活動範囲がまだ非常に限られていることも紹介し、基礎研究の重要性についても触れています。

第3章:「7つの掛け合わせ」で宇宙人材になれる!

第3章では「ワンピース麦わらの一味に学ぶスキル」として、人気漫画のキャラクターを例に宇宙ビジネスで必要とされる多様な職種やスキルを紹介しています。

佐々木氏はこの例えを使うことになったきっかけとして、高校生向けの講演会で漫画の例えを使ったところ、生徒たちの反応が良かったことを挙げました。編集者からの提案もあり、「宇宙×〇〇」という掛け合わせの考え方を具体的に示すためにワンピースのキャラクターを活用したとのことです。

伊藤も、この例えは非常にわかりやすく、読者に自分の役割を考えるきっかけを与えると述べました。

第4章:遅咲き、異色のキャリアでも宇宙で活躍できる

第4章では具体的なキャリアパスの事例が紹介されています。ここでは「マーケティング」「建築」「大学発スタートアップ」が事例として紹介されています。佐々木氏は事例選びについて、より興味を持つ人が多いものを選んだと説明しました。宇宙法や宇宙コンサルなど他の候補もあったが、あえて「賢すぎる」イメージの職種は避け、より身近に感じられる職種を選んだとのことです。

そして、「マーケティング×宇宙」のキャリア事例として紹介されているのが、マーケティングの専門家として宇宙に参入し、ABLabの立ち上げや、宇宙ベンチャーのマーケティング支援を行う伊藤の事例です。

第5章:「宇宙の仕事」に必ず就けるシンプルな方法

最終章では宇宙ビジネスに参入するための具体的な方法が紹介されています。佐々木氏はプロボノ活動、バイト、副業、情報発信など、誰でも始められる方法から紹介していることを説明しました。

伊藤も自身の経験として、宇宙イベントの参加レポートをブログで発信することから始めたと共有し、「できることからやる」アプローチに大賛成だと述べました。

佐々木氏もポッドキャストを始めたきっかけが論文を読んで発信することだったと振り返りました。

小さな一歩から始めることで、思わぬ人との出会いや情報が得られ、それが次のステップにつながっていく。2人の実体験からも、できることから始めることの重要性が強調されました。

出版後の展望

イベント終盤では、佐々木氏が今後「AI × 宇宙ビジネス」に注力していく展望を語りました。AI分野で専門性を高めながら、宇宙業界でも価値を発揮できる人材を目指すとのことです。まさにこれからの時代を象徴するようで、さらなる活躍が期待されますね。

そして最後に、本書の編集者である松本氏にも登場いただき、コメントを伺いました。「読者にワクワクしてもらうことを最優先に編集した」という編集者の想いや、カフェを巡りながら進めた執筆エピソードもとても印象的でした。

まとめ

本イベントを通じて一貫して伝えられたのは、「宇宙ビジネスは、特別な専門家だけの世界ではない」ということです。これから宇宙に関わってみたい方、自分のスキルを新しい領域で活かしたい方にとって、大きなヒントと勇気を与えてくれるイベントとなりました。

本書『宇宙ビジネス超入門』のメッセージは、ABLabが大切にしている「できることから一歩踏み出す」という姿勢とも強く重なります。ABLabでは今後も、宇宙ビジネスに挑戦する人を後押しする実践の場を提供していきます。

ぜひ『宇宙ビジネス超入門』をご一読いただき、ABLabで一緒に新たな挑戦を始めてみませんか?