宇宙商社「Space BD」とは?今後のポテンシャルは?

Space BDとは

Space BDとは、宇宙における事業開発や事業支援を行う、いわゆる「宇宙商社」です。2018年時点で特に注目されている事業が、ロケットと衛星のマッチングによる打ち上げ支援です。他にも、ISSを実験施設として利用するための支援や、宇宙機器部品の輸出入、宇宙における事業開発プロジェクトの支援など、幅広く事業展開しています。今後の宇宙産業の拡大を見据えると、様々なビジネスチャンスに恵まれるであろう、ポテンシャルが鬼レベルな宇宙系スタートアップ企業です。

 

なぜ、ロケットと衛星にマッチングが必要なのか?

Space BDといえばロケットと衛星のマッチングサービスが有名です。なぜマッチングが必要なのか、理由を簡単に説明します。

衛星には超小型から大型まで様々なサイズがあります。そして高度何メートルまで打ち上げるかも目的によって様々です。高度100kmの場合もあれば、1000km1km以上の場合もあります。またコストスケジュールの都合も様々です。高いお金を払ってもいいから早く打ち上げたい場合もあれば、時期にこだわらないから安くしたいという場合もあります。

同じように、ロケットにも、様々なサイズがあり、打ち上げ高度も様々です。大型ロケットはkgあたりのコストは低く抑えられますが、打ち上げ日程や高度の融通は効きません。小型ロケットは高度や日程は自由が効きますが、コストが高くなりがちです。

このように、ひとくちにロケット、衛星といってもバリエーションが様々なので、お互いのニーズを満たすマッチングが求められるわけです。

また、手続きの複雑さもあります。衛星を打ち上げたい企業が、最適なロケットを探して選んで交渉して契約して、許可など様々な事務手続きも済ませて、、と初めての作業を手探りでやるのは大変です。面倒なことは慣れてる人にアウトソースし、自分たちは衛星の開発など本業に集中したいのです。

Space BDのポテンシャル

「日本初の宇宙商社」という不動のポジションは、Space BDにとって最高のアドバンテージとなるのではないでしょうか。今後数年でロケットの打ち上げコストが劇的に下がっていけば、多くの人やモノが宇宙に出て行きます。そうすると、宇宙という環境はないものだらけですので、無限のビジネスチャンスに溢れています。宇宙における建設、通信、資源、飲食、医療と、様々なビジネスが宇宙に展開して行く際に、「宇宙商社」に訪れるビジネスチャンスの規模感は計りしれません。ロケットと衛星のマッチングは、創業時期のいち事業に過ぎなくなるのでしょう。

まとめ

宇宙商社「Space BD」について、現在のメイン事業と今後のポテンシャルという軸でまとめてみました。マッチングサービスが今後どのように成果を上げていくか注目しています。また、ちょっと気が早いですが、今後どのような新事業を展開していくのかも楽しみです。

投稿者プロフィール

伊藤 真之
伊藤 真之代表理事
1983年、福島県生まれ。IT業界で約10年マーケティングの経験を積んだ後、ファンブック株式会社を設立し独立。2018年、当時小学1年生の息子と宇宙の勉強を始めたことがきっかけで、宇宙ビジネスの潮流を知り、半年後に宇宙ビジネスコミュニティ「ABLab」を創設。「地球上のすべての業界を、宇宙産業に巻き込む」というビジョンを掲げ、異業種から宇宙に挑戦する人や企業を支援し、事業創出と人材輩出に取り組む。