落合陽一氏に沸く!JAXAシンポジウム2018参加レポート

2018年7月5日に開催されたJAXAシンポジウム2018に参加してきました。個人的に、今回の注目は落合陽一氏が宇宙探査にどんなコメントをするのか。期待通り、落合氏のコメントに会場が沸くことになりました。ページ下部に動画も貼り付けてありますので、ぜひご覧ください。

JAXA理事長 山川 宏 氏

https://twitter.com/sidesmart/status/1014804452769873920

新理事長の山川氏より、中長期計画について説明されました。

個人的にはやはり「(2)宇宙利用の拡大」に関する部分がワクワクします。人によって、主な興味対象が「宇宙探査派」と「宇宙利用派」といるのではないでしょうか?皆さんはどちらにワクワクしますか?

JAXA理事・宇宙科学研究所長 國中 均 氏

https://twitter.com/sidesmart/status/1014807150701436928

宇宙科学研究所長の國中氏より、宇宙探査船団に関するお話がありました。2020年までに水星から木星までにおいての探査船団構築が完成するとのこと。かっこいいですね。

はやぶさ2が到着した小惑星リュウグウについては、「私にはデススターに見えた」と笑いを誘いました。お茶目ですね。そして最後には、「これが探査だというのを見せていきたい」と力強い言葉で締められました。

JAXA宇宙科学研究所 BepiColomboプロジェクトマネージャ
早川 基 氏

https://twitter.com/sidesmart/status/1014809900759769088

水星探査計画BepiColombo(べピコロンボ)プロマネの早川氏の講演。2018年秋の打ち上げを予定しており、水星への到着は2025年末になるとのこと。

打ち上げ後、地球をスイングバイして、金星を2回スイングバイして、水星を6回スイングバイしてようやく水星周回軌道に入るそうですよ。7年。長いですね。

パネルディスカッション「宇宙への新たな挑戦~宇宙探査がもたらすもの」

https://twitter.com/sidesmart/status/1014820717169266688

宇宙は専門ではないと言う落合氏ですが、とても本質的で納得感のあるコメントに会場が沸きました。NewsPicksで様々な業界のアップデートに言及している落合氏ですから、宇宙産業もアップデートしてくれそうな勢いでした。

落合陽一氏の主張まとめ

パネリストの皆さん素晴らしいコメントでしたが、このレポートでは落合氏のコメントを中心に紹介することをお許しください。また、落合氏の実際の発言ではなく、僕が解釈してまとめたものになります。正確な発言内容については動画をご覧ください。

宇宙はかっこいい。かっこ良く見えることは大事なのである。

宇宙は見栄えが良いのがいい。「宇宙」ってかっこいいから、人も集まるし、利益がなくても金が集まる。お金が集まらないとイノベーションは起きないので、かっこよく見えることってすごく良い。宇宙をかっこよく感じることについては、「映画」に感謝するしかない。

何が起きるかが予測できるなら、それはイノベーションとは言わない。

イノベーションが起きるためにはお金が必要である。宇宙におけるイノベーションは必ず起きる。ただし、いつ起きるかはわからない。何が起きるかもわからない。「そんなものにお金はかけれない」という人もいるだろうが、何が起きるかが予測できるなら、それはイノベーションとは言わない。宇宙はイノベーションが起きやすいと思う。それは、今まで宇宙だけでやってきたから。今後いろんな人が入っていくことでイノベーションが起きやすくなる。

「絵に描いた餅」で良いのだ。すごい餅を描け。

「絵に書いた餅」で良い。「火星に住む」のも「月面経済」も、できる保証などない。KPIなんて作れない。「こんなことできたらすごいよね」という「絵に描いた餅」。でも、それで多くのお金が集まれば、結果的にそこでイノベーションが起きる。だからそれで良いのだ。

どのくらいすごいことが起きるかを具体的にイメージできることが大事。それが何の役に立つかわからなくても良い。だから餅を描こう。

落合氏:袴田さんの描いた餅いいですよね。

袴田氏:頑張って餅つきました(笑)

https://twitter.com/sidesmart/status/1014995642039455744

 

動画で見る

JAXAシンポジウム2018はYoutubeで閲覧できます。約2時間半ですので、観ろとは言いませんが、観たい方がいればどうぞ。

まとめ

落合節が炸裂でしたね。しかしJAXAもこのような場に落合氏を呼ぶあたり、まさにJAXAが大きくアップデートしようとしている表れだと思います。今後のJAXAに期待が高まります。さあ、みんなで壮大な餅描きから始めましょう!

投稿者プロフィール

伊藤 真之
伊藤 真之代表理事
1983年、福島県生まれ。IT業界で約10年マーケティングの経験を積んだ後、ファンブック株式会社を設立し独立。2018年、当時小学1年生の息子と宇宙の勉強を始めたことがきっかけで、宇宙ビジネスの潮流を知り、半年後に宇宙ビジネスコミュニティ「ABLab」を創設。「地球上のすべての業界を、宇宙産業に巻き込む」というビジョンを掲げ、異業種から宇宙に挑戦する人や企業を支援し、事業創出と人材輩出に取り組む。