「宇宙ビジネス入門」著者の石田真康氏を招いて読書会(イベントレポート)
ABLabでは3月26日、「宇宙ビジネス入門」の著者であり、SPACETIDE代表理事の石田真康氏をゲストに招き、「宇宙ビジネス入門」の読書会を開催しました。
読書会、つまり、参加者全員がこの書籍を読んだ上で集まり、著者である石田氏に直接質問したり、同じ書籍を読んだ仲間とディスカッションをしたりしました。イベントの様子を簡単にレポートいたします。
宇宙ビジネス入門 NewSpace革命の全貌 石田真康(著) 発売日:2017/8/31 |
「宇宙ビジネス入門」読書会の流れ
当日のタイムテーブルは下記の通りです。
19:00~19:30 自己紹介(全員)
19:30~20:00 対談&質疑応答
20:00~20:20 グループディスカッション1
休憩
20:30~21:30 グループディスカッション2&発表
21:30~22:00 懇親会
参加者全員による自己紹介
ABLabの方針として、宇宙ビジネスの仲間作りを支援したいというのもあり、まずは参加者全員に自己紹介をしていただきました。1人15秒という短い時間ですが、CMだって15秒です。この日この場にどんな人が集まっているかを知ることができました。
経営者、エンジニア、弁護士、学生、小学校の先生、等々と、様々なフィールドから集まった参加者たち。そして宇宙への想いも人それぞれ。
全員が、参加条件「宇宙ビジネス入門を読了済であること」をクリアして集まった人たちです。
著者と話そう! 対談&質疑応答
石田氏とABLab代表の伊藤の対談から始まり、その後は参加者からも質問をいただきました。予定していた時間をだいぶオーバーしてしまう盛り上がりぶり。質疑応答の内容をちょっとだけ抜粋してご紹介します。
その後の業界動向は?
「宇宙ビジネス入門」の出版が2017年9月でした。それから1年半が経ち、業界に変化はあったのでしょうか?
大きなセグメントに変化はないが、プレイヤーの数は増えてきています。宇宙ベンチャーは当時の15社から29社(2018年12月時点)に増えました。しかし、まだ業界のトップランナーに変動はなく、突き抜けた勝者が生まれていない状況は変わっていないとコメントいただきました。
今後2~3年の注目トピックは?
今後の注目トピックについて伺うと、やはり商業有人輸送サービスと商用小型ロケットが重要な鍵を握るだろうとのこと。ロケットなど宇宙への輸送手段のコスト、安全性、頻度が進展していかないと宇宙産業自体も拡がらない。
ITにおいては光ファイバーの普及で様々なITビジネスが発展したように、宇宙産業ではそれがロケットなのだとのことです。
深い話は・・・
サービス精神旺盛な石田さん、とにかくたくさんお話してくれたのですが、具体的なところは参加者だけの特権ということで、ブログには載せないでおきます(笑)
グループディスカッション
【テーマ1】書籍を読んで学んだこと、感じたことをシェアしよう
3~4人でグループを作り、書籍を読んで学んだことや感じたことを各々語り合いました。宇宙に関する知識のバックヤードは人それぞれ。所属する業界も異なる者が語り合う場はとても有意義な場になりました。
【テーマ2】これから自分はどんな行動をしていきたいか?
書籍を読んで終わりではなく、行動につなげてこそ価値があります。これから自分はどんな行動をしていくのかをディスカッションし、発表していただきました。
宇宙ビジネスの裾野を広げるために活動したいという方、宇宙×法律をテーマにブログ100本を目指して書いているという方、新しい事業を考えたいという方。道は人それぞれですが、一人一人の小さな行動がいずれ大きなうねりへとつながっていくのではないでしょうか。
おわりに
この度、「宇宙ビジネス入門」の増刷が決まったのをきっかけに、読書会を企画させていただきました。今、盛り上がりを見せつつある宇宙ビジネスにおいて、最も広く読まれているビジネス書の一つがこの「宇宙ビジネス入門」だと思います。
書籍のエピローグには、石田氏も最初はHAKUTOのプロボノから活動を始めたと当時の振り返りが書かれています。今、業界の第一線で活躍している石田氏も最初はプロボノだったのです。
そして今でこそABLab代表の僕も、一年前にそれを読んで、自分にできる行動から始めた人の一人です。僕の場合は、イベントに足を運び、それをブログで情報発信することから始めました。
宇宙という未来の偉大な産業も、今はまだプレイヤーが少なく、チャンスに満ち溢れています。いずれ来るであろう大きな潮流に備え、いち早く準備を始めませんか?
ABLabはそんな仲間を繋ぐ場所です。
投稿者プロフィール
- 1983年、福島県生まれ。IT業界で約10年マーケティングの経験を積んだ後、ファンブック株式会社を設立し独立。2018年、当時小学1年生の息子と宇宙の勉強を始めたことがきっかけで、宇宙ビジネスの潮流を知り、半年後に宇宙ビジネスコミュニティ「ABLab」を創設。「地球上のすべての業界を、宇宙産業に巻き込む」というビジョンを掲げ、異業種から宇宙に挑戦する人や企業を支援し、事業創出と人材輩出に取り組む。