ABLab Day January 開催レポート
宇宙ビジネスのオンラインサロン「ABLab」の定例会として、「ABLab Day January」を開催しました。その様子をレポートします。
イベント概要はこちらをご覧ください。
https://ablab-day-january.peatix.com/
新メンバー向けABLab説明会
プレゼンター:一般社団法人ABLab 代表理事 伊藤真之
ABLabの新メンバー及び入会を検討している方向けに、ABLabのビジョンや活動内容、日々の活動方法についてご説明しました。
新しい仲間がスムーズに活動にジョインできるように、毎月開催しています。ABLabのビジョンや行動指針に少しでも共感してもらえたら嬉しい。メンバー一人ひとりの行動がABLabを作っているので、ABLabの価値観に共感できるかどうかが大事になってきます。
SEESE事業化プロジェクト説明会
プレゼンター:ABLab SEESEプロジェクト・リーダー 棚田和玖
S-Booster 2019でJAXA賞を受賞した事業プラン「SEESE」について、事業化に向けた今後の計画を共有しました。
まずはS-Booster 2019の振り返りを共有。アイデア出しからブラッシュアップまで、どのようなプロセスで進めていたのかを紹介しました。今回JAXA賞を受賞することができた要因として、ABLabにおける多様な仲間の協力を挙げました。多様な職種、業界の仲間とディスカッションできることが大きかった。また、事業プランを磨き上げる上でのヒアリングがABLab内でほとんど完結できてしまったことには驚いたとのことです。
環境試験の重要性、課題などの前提知識を解説した上で、SEESEの事業プランをご紹介。単に試験設備の仲介をするだけでなく、専門技術員による試験工程の支援など付加価値を提供していくこと。そして、宇宙関連機器だけでなく、様々な分野の製品へと横展開していくことなど、ビジネスとして成立させるための展望を共有しました。
S-Boosterでは聞けなかった具体的なプランまで理解することができ、SEESEの可能性に期待が高まる説明会でした。そして、SEESEでは今後の事業化加速に向けて、プロボノメンバーを募集中とのことです。
「宇宙×デザイン」ワークショップ
プレゼンター:ABLab 宇宙デザインプロジェクト・リーダー 兼デザイナー 高野峯羽
デザイナー キム・エドワード・ワンテ
宇宙におけるプロダクトデザインを踏まえて、デザインアイデアの発散とブラッシュアップのフェーズを体験するワークショップを行いました。
今回は、参加者を2つのグループに分類。初参加の方はアイデア創出を体験するグループへ。2回目の方は、スケッチテクニックを学ぶグループへと分かれました。
アイデア創出のグループでは、月面探査車YAOKIのシェルターのデザインを発案するというお題が出され、3,4人でチームを組みこれに取り組みました。コンセプトや機能をデザインに落とし込み、人に説明するという過程を体験できました。
スケッチテクニックを学ぶグループでは、スケッチの基本を学んだ上で、アルファベットの立方体をスケッチするワークをしました。立体的なラフスケッチを描くコツが掴めたのではないでしょうか。
今後、宇宙において様々なプロダクトが求められる中、アイデアを絵に描いて人に伝えるスキルは重宝しそうですね!
Skygate事業説明会
プレゼンター:ABLabメンバー兼 スカイゲート・テクノロジズ株式会社 CEO 粟津昂規
衛星データ利用プラットフォームを開発する宇宙ベンチャー「スカイゲート・テクノロジズ」の事業内容、計画をご説明しました。
一言でお伝えすると、センシング衛星のデータデリバリーを10分にするサービス「Skygate」を作ろうとしています。衛星データをサクッと利用してビジネス(業務改善やマーケティング)に活用できるようにしたいとのこと。
コア事業としては、「クラウド地上局」と「タスキング」という2つのキーワードを挙げました。クラウド地上局によって、ダウンリンク機会を最大化し、地上局運用コストを下げる。タスキングは、顧客からのリクエストを効率的に集約しデータ提供する仕組み作りを指しています。
現在、元アナウンサーの妹と共に、勤め先を退職して立ち上げ準備中とのことで、プレシード段階のベンチャーをいち早く紹介させていただきました。
メンバー募集中とのことですので、興味がある方は下記サイトからコンタクトを取ってみてくださいね。
Skygate Technologies
https://www.skygate-tech.com/
「宇宙×地方創生」ワークショップ
プレゼンター:ABLabメンバー兼 株式会社アストロコネクト 代表取締役 荒井大作
宇宙を利用した地方創生について概要や事例を学び、新たなアイデアを創出するワークショップを行いました。
地方創生の課題感や、宇宙を題材にした地方創生として阿智村や石垣島の事例を解説し、そのポテンシャル、そして難しさに触れることができたのではないでしょうか。
そして、アイスブレイクを挟んで場が温まったところで、ワークショップに移ります。
3,4人でチームを作り、各チームで仮想の村を設定しました。どんな課題を持っていて、強みや弱みは何なのか、そしてその村の理想像とはどんな姿なのか、想像を膨らませて定義していきます。そして、全部で6つの村ができたところで、今度は隣の村の課題に解決策を提案するというワークを行いました。
詳細は省きますが、めちゃくちゃ盛り上がったのは言うまでもありません。「隣の芝生は青く見える」ということわざがありますが、まさに弱みを強みに変換した魅力的な村おこしプランが次々に出ていました。たった十数分で出したアイデアですので粗さはもちろんあるものの、アイデアというのは意外と簡単に出るものですね。
何より、楽しかったです。
Cafe & Bar 流れ星(懇親会)
長い長い勉強の後は、場所を移してカフェバー流れ星で懇親会を行いました。毎月開催しているカフェバー流れ星ですが、今回は人数最多で、若干キャパオーバーでしたね(笑)
またこうして、人と人との繋がりが広がっていき、新しい何かへと繋がっていくのではないでしょうか。ABLabの多くのものが、このカフェバー流れ星から生まれていると言っても過言ではない、本当に素敵な場です。
店長も飲むし、お客さんがカウンターに立ったりするし、皆が主役のゆるいカフェバーです。
まとめ
ということで、宇宙ビジネスのオンラインサロンABLabの定例会「ABLab Day January」の開催レポートでした。今回9:30〜21:30というほぼ12時間に渡るストイックな会だったのですが、アンケートを取ったところ、「長すぎる」という意見が3割くらいありましたね(笑)
とはいえ全体的に大変好評のようでしたので、今後も引き続き「ABLab Day」を毎月開催していく予定です。来月は2月16日を空けておいてください。
ABLabへのジョインはCAMPFIREで。
https://community.camp-fire.jp/projects/view/86075
イベントのみ参加検討したい方は、ABLabのPeatixをフォローしておくと情報をキャッチしやすいです。
https://ablab.peatix.com/
写真:なかいさん(@kbacana22)
投稿者プロフィール
- 1983年、福島県生まれ。IT業界で約10年マーケティングの経験を積んだ後、ファンブック株式会社を設立し独立。2018年、当時小学1年生の息子と宇宙の勉強を始めたことがきっかけで、宇宙ビジネスの潮流を知り、半年後に宇宙ビジネスコミュニティ「ABLab」を創設。「地球上のすべての業界を、宇宙産業に巻き込む」というビジョンを掲げ、異業種から宇宙に挑戦する人や企業を支援し、事業創出と人材輩出に取り組む。